前回の投稿に引き続き、103万円の壁問題に関し各政党がどのような主張を繰り広げてきたかについて、簡単にまとめておこうと思います。
なお、103万円の壁問題をめぐる各政党の主張は、それぞれの党の理念や支持基盤を反映し、複雑な様相を呈しており、展開は日々変化しておりますので、あくまで現状で分かっている範囲内でのまとめとなります。
自民党
- 働き方改革の一環: 非正規雇用者の待遇改善や女性の社会進出を促進することで、労働力不足の解消や経済成長に繋げたいという考えを持っています。
- 所得格差の是正: 非正規雇用者と正規雇用者の間の所得格差を縮小し、社会全体の公平性を高めることを目指しています。
- 財源確保: 103万円の壁の引き上げに伴う税収減を補うための財源確保策を検討しています。
- 地方の声への配慮: 地方自治体からの財源確保に関する懸念の声を聞きながら、慎重な議論を進めています。
立憲民主党
- 非正規雇用者の待遇改善: 非正規雇用者の待遇改善を最優先に考え、103万円の壁の引き上げを支持しています。
- 財源の確保: 103万円の壁の引き上げに伴う財源は、大企業への増税などにより確保すべきだと主張しています。
- 中小企業への配慮: 中小企業への影響を最小限に抑えるための対策が必要だと考えています。
- 社会保障との整合性: 103万円の壁の引き上げが社会保障制度に与える影響を慎重に検討し、必要な対策を講じるべきだと主張しています。

日本維新の会
- 規制緩和: 労働市場の規制を緩和し、企業が自由に雇用できる環境を整えることで、経済活性化を図りたいと考えています。
- 103万円の壁の撤廃: 103万円の壁は、個人の自由な働き方を妨げているとして、撤廃を主張しています。
- 地方創生: 地方における雇用創出を促進するため、103万円の壁の撤廃が有効だと考えています。

国民民主党
- 働き方改革の推進: 働き方改革を積極的に推進し、非正規雇用者の待遇改善を図りたいと考えています。
- 178万円への引き上げ: 103万円の壁を178万円に引き上げることで、より多くの国民が恩恵を受けられると主張しています。
- 財源確保: 178万円への引き上げに伴う財源は、大企業への増税や新たな税源の創出により確保すべきだと主張しています。

共産党
- 非正規雇用者の権利向上: 非正規雇用者の労働条件の改善や、正規雇用との格差是正を強く求めています。
- 103万円の壁の撤廃: 103万円の壁は、労働者の権利を侵害するものであるとして、撤廃を主張しています。
- 最低賃金の引き上げ: 非正規雇用者の生活水準を向上させるため、最低賃金の引き上げを主張しています。
各党の主張の共通点と相違点
- 共通点: すべての政党が、非正規雇用者の待遇改善の必要性については共通認識を持っています。
- 相違点: 財源の確保方法、引き上げ額、そして、103万円の壁の撤廃か引き上げかという点で、各党の主張は大きく異なります。
注意: 上記は一般的な傾向であり、個々の議員や派閥によって意見が異なる場合があります。また、政治状況は常に変化するため、最新の情報を参照することをおすすめします。
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